2023/12/25(月) クリスマス・ページェント Q&A

この文書は、クリスマス会のお知らせで、保護者のみなさまに、ご提供したものです。
この文書には、クリスマスや行事、ひいては、日々の保育に対する、わたしたちの思いが込められています。
そこで、この文書を、ブログの記事として、あらためて掲載しました。

Q. クリスマス・ページェントって何ですか?
A. クリスマス・ページェントは、キリスト教の教祖、イエス・キリストが、約2000年前に、ユダヤのベツレヘムという地方で誕生した事実を、劇にしたものです。「イエスさまお生まれの劇」そのものを、ページェントといいます。ページェントは、一般的には、歌とセリフと動作で演じますが、さくらそう保育園では、舞台の大きさの関係で、主に歌とセリフで演じています。

Q. さくらそう保育園は、キリスト教なのですか?
A. いいえ、お子さんや保護者の皆さまに、布教するつもりは全くありませんので、ご安心ください。ただ、キリスト教の示す「隣人を愛する」精神は、「保育に必要なのでは」と思っています。ちなみに、ぱぱさんは、キリスト教徒です。

Q. 劇中、難しいセリフが多かったように感じましたが?
A. 劇中のセリフは、新共同訳の聖書から、できる限り忠実に抜き出したものです。そのため、やや難しい表現も含まれています。それは、イザヤ書9章5節、ルカによる福音書2章14節、ヨハネによる福音書3章16節など、とても格調高い、きれいな言葉だと考えていることによります。これらの言葉は、「日本の古文や和歌の格調と比べても、遜色ないのではないか」と思います。

Q. 難しいセリフは、どうやって覚えたのですか?
A. ひらがなで、つづった台本を、ハッピー・ルームに張り出して、少しづつ覚えていきました。「文字に親しむこと」に対する、具体的なアクションでもあります。誰かが諳んじて言えると、周りのお友だちにも、それが自然と広がっていきます。難しいセリフですが、何でも吸い取るように覚えられる、年長さんの時にこそ、覚えて欲しいと思いました。子どもたちも、みんなで声を合わせて、言葉にした時の爽快感や達成感を、味わったのではないかと思います。

Q. 全体でのリハーサルは、何回やったのですか?
A. 2回半です。12/4(月)、12/11(月)、そして、この2日間をお休みして、リハーサルができなかった、お友だちのために、12/14(木)に、30分程やりました。ページェントへの具体的な取り組みを始めたのは、11/6(月)からでした。台本の貼り出し、みんなで一緒に言う言葉の練習、歌の練習、役決め、個々の役の練習と進めていき、12/4(月)のリハーサルを迎えました。わずか2回半のリハーサルでしたが、私たちは、ちょうど良い回数だと思っています。それは、あまりやりすぎると、嫌になってしまうと考えるからです。言い方を変えると、「リハーサルは、たくさん、やらなければならない」と考えることは、「子どもたちを信じていないから」ではないかと思います。私たちは、子どもたちを信じていますので、なるべく少なくしていきたいと思います。

Q. 台本は、既製品なのですか?
A. いえ、さくらそう保育園のオリジナルです。なるべく、聖書の言葉そのものを抜き出して、作成しています。また、その年度の子どもたちに合わせて、毎年、10月頃から、書き換えています。劇中の歌も、「お星が光る」や「きよしこの夜」を除いて、それ以外はオリジナルです。これらの歌は、実は、35年ほど前に作ったものです。

Q. リハーサルの様子を、もう少し詳しく教えてもらえませんか?
A. 個人練習では、「完璧に覚えた」と思っていた、お子さんでも、12/4(月)になって、実際にリハーサルをしてみると、「言えなかったり、抜けていたりする」ということが、明らかになってきます。すると、子どもたちは、その難しかった部分を中心に、台本が貼ってある壁の前で、自主的に練習をするようになりました。その様子は、「ギアが一段上がる」という表現が、適切なんじゃないかと思います。最初のリハーサルで、みんな、自分の到達度を、客観的に知ることができるんですね。そして、2回めの12/11(月)は、衣装を着けてのリハーサルでした。みんな、気分が高揚して、役になりきって演じることで、自信にもつながっていったようです。最後となる、12/14(木)のリハーサルは、確認程度で、軽く流す感じになりました。余談ですが、クリスマス会が終わった翌週にも、園内には、楽しそうに復習している、子どもたちの声が響いています。生れてはじめて、人前に出て演じる経験をした、子どもたち、そして、緊張の中、立派にやり遂げた、子どもたちを、心から褒めてあげたいと思います。

Q. 今回の試みのねらいは、なんですか?
A. 下記のような意図をもって、今回のページェントを実施しました。
・美しい日本語に出会う
・文字(ひらがな)に親しむ
・歌やセリフを覚えることで、自信を持つ
・互いに励まし合う
・当日の急な休みを想定して、他のお友だちのセリフまで覚えて、代役に備える
・人前で「緊張する」という体験をする
・遠くに届くような、話し方や歌い方を心掛ける
・お友だちが失敗しても、笑ったりしない、受容の心を持つ
・演じていないときも、「舞台の上にいる」という思いを持ち、静かにふるまう
・成功、失敗にかかわらず、達成感を味わう
・人生の危機が訪れた時に、聖句を思い出す

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